模擬試験の結果を条件に、国家資格の受験を妨害されたとして、学校側に損害賠償を求めた裁判で、静岡地裁は、学校を運営する学校法人に11万円を支払いを命じる判決を言い渡しました。
訴えを起こしたのは、学校法人鈴木学園が運営する「専門学校中央医療健康大学校」の元女子生徒2人です。2人は、学校内の模擬試験の結果などを理由に、国家資格の受験をしないように指導され精神的な苦痛を受けたとして、学校側に約150万円の損害賠償を求めていました。
19日の判決で静岡地裁は、「学校側の対応は誤った認識に基づくものといわざるを得ず、学校側に委ねられた裁量の範囲を逸脱する」として、学校法人に対し11万円を支払う判決を言い渡しました。
その一方で、2人は単位が足りず、卒業資格を得ていなかったにもかかわらず、学校側の救済措置で卒業資格を得る機会を与えられたとして、受験を認めない指導を除けば、対応に問題があったとはいえないとしました。
2025.02.20