2025.02.17

1日で1000万円以上売り上げも!物価高騰の中で大人気のファーマーズマーケット 格安野菜のヒミツは【静岡・富士宮市】

ニュース 週末の朝8時30分、とある場所にできた大行列。その目的とは??その先にあったのはキャベツに、白菜などの採れたての新鮮野菜!それも格安とあってすぐに争奪戦が勃発!?

週末の朝8時30分、とある場所にできた大行列。その目的とは??

その先にあったのはキャベツに、白菜などの採れたての新鮮野菜!それも格安とあってすぐに争奪戦が勃発!?

ここは富士宮市にある超~人気のファーマーズマーケット、「う宮~な」

(客)「30分~40分かけて来ています」
(客)「新鮮で安いので毎日買いに来ます」
(客)「保存して長持ちする、新鮮、それは間違いないですね」

年間売り上げが数千万円の直売所も多い中、ここは1日で最高1000万円以上売り上げたこともあり、年間14億円もの驚異の売り上げを誇ります。何故そんなに売れるのでしょうか??

17日のエブリィライフは、売り切れ必至のファーマーズマーケット!並んででも買いたくなる人気の秘密を調査します。

富士宮市にある「う宮~な」は、JAふじ伊豆が運営する新鮮な野菜や果物、加工品などを豊富に取りそろえたファーマーズマーケット。

ちなみに“うみゃ~”は地元の方言で「おいしい」の意味!

この「う宮~な」はとにかく人気がすさまじく、2024年1年間の来店者数は推計150万人、売り上げは14億円以上!

さらに2024年12月29日の売り上げは、何と1031万6602円と、小さな直売所の年間売上額に匹敵するようなものすごい売り上げを、たった1日で記録したのです。

県内のファーマーズマーケットの中でもナンバーワンの売り上げが!一体、何故そんなに人気があるのでしょうか?

「う宮~な」の人気のヒミツまずは、安さ・鮮度もピカイチ!徹底した“決まり事”

まずは富士宮市の野菜の特徴を聞いてみると…

(富士宮営農経済センター上杉明正 課長)
「富士山の恵みと言いましょうか、山麓で育った野菜というところが、一つの魅力なのかなというふうには思っております。寒暖差もありますので、野菜にとっても甘みが出るというそういう特徴がありますね」

富士山の伏流水がもたらす豊富な水と温暖な気候により、おいしい野菜や果物が育つ、食材の宝庫。種類豊富な農産物が手に入ることが人気の理由の一つですがそれだけではなく…

(客)「新鮮でいいと思いますよ!冷蔵庫に入れてもやっぱり日持ちするからね」
(客)「安いし新鮮だし、特に今キャベツなんか高かったじゃないですか。そういう時も安かったんで」

中にはこんな方も。

Q.すごいキャベツの量ですけど何に使われるんですか?
(客)「富士宮焼きそばのお店をやっているので、毎日朝買わないと、良いのがなくなっちゃうんですよ。で、毎日来てます」

店頭に並ぶ野菜の値段を見てみると、キャベツが150円!?

さらに白菜は2つで230円!

そしてきゅうりも4本で230円と、野菜が高騰している中、破格ともいえる驚きの値段。少し小ぶりのサイズではありますが、どれも採れたて新鮮の野菜ばかりです。

ここまで安くなる秘密は、お客さんが多くたくさん売れるだけでなく、出品者も多いためいろいろな野菜が店頭に並ぶからなのです。

(富士宮営農経済センター上杉明正 課長)
「出荷の規格というのはですね、特に設けておりません。大きさもまばらで、直売所ならではの、規格外品も並んでますよというところで、値段も生産者独自で決めていただいておりますので、高いものあり、安いものありというところがありますけど、もう宝探しのつもりでお店に来ていただけるお客様もいらっしゃると思います」

生産者が採れたて野菜を出荷するのは朝7時。シャッターが開くと一目散に野菜売り場へ。

「う宮~な」の出荷会員数は現在565人。2008年の開業当初から約200人も増え、若手の生産者も増加していると言います。

こちらは、農業を始めて15年の土橋将嗣さん。富士宮市の上条地区で主にキャベツを栽培していますが2025年は思うようにいかなかったようで…。

(土橋将嗣さん)
「ことしのキャベツは小さくて軽かったというのが現状だと思います。いつもデカくて重たいものを出していたのでそれに比べると見劣りしちゃうのかなって」

通常では規格に合わず出荷できないサイズや形でも「う宮~な」ならば出荷することができるので生産者にとっても助かる存在なのです。

一方で、規格外のものは通常よりさらに安いものが多いため、そんな掘り出しモノを求めて週末の開店前には朝からこの大行列!そして開店すると同時に安くて新鮮なお宝を見つけようと激しい争奪戦が繰り広げられます。

閉店時間を過ぎると、ここでも「う宮~な」ならではの、鮮度に対するこだわりが!

「朝、出荷者さんが持ってきていただいたものは、全て引き下げていただくというルールになっております」

翌朝には、全て採れたて新鮮な食材を揃えるため、根菜類以外の野菜は、閉店後に全て生産者が持ち帰るのが決まり。

開店直後にこれだけあった野菜も閉店時にはご覧の通り。翌朝には再び採れたての野菜だけが並ぶためお客さんも安心して買うことができるのです。

続いての人気のヒミツは「もはや道の駅!?ワンストップの直売所」

「う宮~な」の人気は、野菜だけではありません。担当者についていくと…

(富士宮営農経済センター上杉明正 課長)
「畜産王国と今、富士宮は言われております。ブランド肉は赤豚、黒豚、ルイビ豚。この辺はすべて揃っております」

「う宮~な」の近くには多くのキャンプ場があるため、野菜はもちろん、肉をまとめて購入するお客さんも多いそうで、店内ではキャンプ用の薪まで売っています。

さらに!ファーマーズマーケットには珍しい鮮魚店も!田子の浦港をはじめ全国で水揚げされた新鮮な魚介類がズラリ。その一角にはまさかのタラバカニまで!

(市場のお魚屋さん 山田直樹さん)
「マグロをはじめ、鮮度の良いものを扱っているので、お客さんも嬉しがってくれて、ありがたいですよ。本当に」

冷凍ものではない、新鮮な魚を使った惣菜も大人気で、煮つけやかき揚げ、天ぷらなど、どれも売り切れ必至です。

また富士宮市は落花生も有名で、8月上旬から店頭に並びますがこちら、落花生をふんだんに使ったソフトクリームは、冬でも大人気。落花生型の最中ものっています。

買い物だけでなく思いがけない出会いも楽しい富士宮市の「う宮~な」
週末のお出かけの目的地としても、進化したファーマーズマーケットに足を運んでみてはいかがですか。

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