2025.02.19

【2位に転落】「荒茶生産量」で鹿児島に抜かれた静岡…その要因と影響は?知事は「1位奪還に取り組む」

ニュース 日本一だった静岡県の荒茶生産量が、2024年、鹿児島県に抜かれ、初めて2位となったことが農林水産省の発表で明らかになりました。その影響を取材しました。

静岡の名産品「お茶」。製品として仕上げる前の「荒茶」の生産では、記録が残る1959年から60年余り日本一を維持してきましたが…18日、「農林水産統計」が発表され、2024年の生産量で鹿児島に抜かれ、静岡が初めて2位に転落したことがわかりました。

県内の荒茶生産量は減少傾向にあり、2万5800トンで、前の年より5.1%減少。一方、鹿児島の生産量は前の年より3.4%増えて2万7000トン。約1200トン、鹿児島県が上回りました。4月の新茶のシーズンに新芽を摘む一番茶の荒茶生産量で、静岡が鹿児島に1550トンの差をつけたものの、一番茶を摘んだ後の6月以降から摘む二番茶以降の生産量で追い抜かれた形です。県民からは落胆の声が…。

(県民)
「残念ですね」「やっぱり一位がいい」「日本一を奪還してほしいね」
 
では、なぜ2位に転落してしまったのか。県のお茶振興課は、「一番茶の価格低迷」が大きな理由と指摘しています。2024年は特に、大型連休に雨が降って収穫時期を逃し茶の品質が落ちたことで、一番茶の取引価格が記録的な安値となり、二番茶以降の生産を見送る農家が多かったとみています。一方、鹿児島の生産量が伸びている理由については、抹茶の原料となる碾茶の輸出に切り替えて生産していることを挙げています。また、鹿児島では。拡大するペットボトルのお茶の需要に対応するため、原料となる2番茶以降の生産量が伸びているということです。

鈴木知事は…。

(鈴木知事)
「2位になったことは大変残念。国内需要が低迷する中~需要が伸びている海外に向けての展開が必要になってくると思っています」「静岡茶のリブランディングと、海外に向けての生産体制の強化、予算にしっかりと盛り込みましたので、農家の皆さんと一緒に一位奪還に向けて、取り組んでいきたいと思います」

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