23日、投票が行われた静岡市議会議員選挙。自民党が「最大会派」としての 勢力を維持することになった一方で、国民民主党の新人候補が過去最多の得票数を獲得するなど、国政の勢いが反映される結果になりました。
(自民党 島 直也 候補の選挙事務所)
「万歳、万歳、万歳…」
定数48に対して、政令市移行後、最多となる73人が立候補した静岡市議会議員選挙。23日、投票が行われ、現職38人、新人10人が当選しました。このうち、立候補した女性の候補者9人は、全員当選しました。
政党別でみると、自民党は擁立した23人のうち19人が当選。改選前の23人から議席数を減らし、推薦した候補者などを含めても過半数には達しない見込みですが、「最大会派」としての勢力を維持する見通しです。このほか、公明党が6議席(+1議席)、立憲民主党が4議席(+2議席)、共産党が4議席(±0)を獲得しました。
今回の投票率は42.01%で、過去最低となった前回を1.88ポイント上回りました。
一方、今回の選挙で注目を集めたのが、2024年の衆院選で躍進した国民民主党です。
(国民民主党 堀池 昂平候補の選挙事務所)
「万歳、万歳、万歳…」
新人2人を擁立しましたが、清水区の堀池昂平氏は9312票を獲得し、トップ当選を果たしました。
(国民民主党・清水区でトップ当選 堀池 昂平氏)
「私は新人で何も実績がないにもかかわらず、こんなに多くの票が獲得できたのは、国政の風を大いに受けたとの実感がある」
(国民民主党 静岡県連 田中 健 会長)
「今までは国会議員が中心の政党だったが、もう、国会議員の政党ではなく」「多くの地方議員を、これから増やして、地域の声を実現できる政党になっていきたい」
また、葵区の杉山真裕子氏は、全体のトップで、過去最多となる1万3082票を獲得。2位の候補者に倍以上の差をつけて当選しました。
新人2人がいずれもトップ当選という“異例”の結果について、地方政治に詳しい静岡産業大学の小泉祐一郎教授は、「国政の勢いが反映される結果となった」と話します。
(静岡産業大学 小泉 祐一郎 教授)
「国民民主党の看板で出ている人はトップ当選し、国民民主党系だが、無所属で出た人は落選している。この落差は、政党の看板が影響しているところはあるとみている」「静岡県内の地方圏では政党の影響がもろに出るのは珍しい」
一方、選挙前の勢力から大きな変化は見られず、今後の市政への影響は少ないと説明しますが…。
(静岡産業大学 小泉 祐一郎 教授)
「自民党が実質20人、公明党合わせて過半数を確保ということもあり、あと、立憲民主党も国民民主党も、今の市政については、元々、市長擁立の時に、むしろ与党側になっているところもあるので、そういう意味では、市政と関係がある市議会構成としては、ほとんど影響はない」
国政の影響が色濃く反映された今回の静岡市議会議員選挙。今回の結果は、2025年の夏に行われる参院選にどのような影響を与えるのでしょうか。
2025.03.24