この週末、春を感じられる穏やかな天気となったところもあれば雪が降ったところも。
3月8日(土)から9日(日)にかけ、県内の山地を中心に最低気温が氷点下の冷え込みに。御殿場では8日雪が降り、道路は一面真っ白に。この雪の影響で山地を中心にスリップ事故などの交通事故が71件発生。高速道路が一部通行止めとなるなど影響も出ました。
そんな寒さを重ねつつも、一歩ずつ近づく春の足音―。
伊豆半島の最南端、南伊豆町の奥石廊崎では10日、春を告げるココスヤシのコモ外し作業が行われました。冬の間、海を渡ってくる季節風からココスヤシの新しい葉を守っていたコモをひとつひとつ手作業で外していきました。
2025年は、例年以上に冷え込みが厳しく西風も強かったようですが、3か月ぶりに大きな葉を広げたココスヤシは寒さに負けず元気に育っている様子でした。
県内各地で早咲きの桜が見ごろを迎えました。焼津市の朝比奈川沿いに咲くピンク色の河津桜。焼津市の山の手に咲くことから「山の手桜」として親しまれ、川沿いの2キロに200本が植えられています。例年は2月20日頃満開を迎えるということですが2025年は2週間遅れで満開を迎えました。土手には菜の花も咲いていて、美しい春のコントラストに訪れた人は写真を撮って楽しんでいました。
(見物客)
「きれいだったです。ピンクだった。」
(見物客)
「(子どもに)草とか花に触れさせてあげられるので親子で楽しめた」
(焼津市山の手未来の会 牧田 久雄 会長)
「2週間遅れてやっと咲いて見頃になって一安心」
山の手さくらまつりは3月20日まで行われています。
一方、9日に最終日を迎えた「河津桜まつり」の会場では
(リポート 山田 豊カメラマン)
「最終日を迎えた河津桜まつりですが、河津桜はまだまだ見ごろが続いているようです」
最終日の9日も多くの観光客が花見を楽しんでいました。2月1日に始まった「河津桜まつり」。2024年の猛暑や2025年に入ってからの寒波の影響などから開花が遅れ、期間を9日間延長し、河津桜はようやく満開に。見ごろを迎えたままの閉幕となりました。
(観光客)
「最後に来れてよかったです。きょうこれから人出がたくさん出ますよね。楽しませてもらいます」
(観光客)
「ほんとですよね。もうちょっ2週間くらいいけそうな感じが。」
(河津桜まつり実行委員長 山田 和子さん)
「桜もこんなに(開花が)遅れた のは10年ぶり以上じゃないかと思う。まだまだ1週間くらいは見られるんじゃないかと思います」
こちらも、10日に最終日を迎えた南伊豆町の「みなみの桜と菜の花まつり」。一面に広がっていたのは菜の花の黄色いじゅうたん!訪れた人は、菜の花畑に入り写真撮影を楽しんでいました。
(観光客)
「家を7時に出てきました。とってもきれいでよかったです。先週よりかよかったです。(まつりの閉幕が)もったいない」
青野川沿いの河津桜も満開に。桜のトンネルで写真を撮る人たちの姿が見られました。
(南伊豆町観光協会 桑原弘行 事務局長)
「開花の遅れが来場者数には響い たと思うが、車の台数は昨年を 上回っているので多くの方が桜を楽しんだと思う」
花の便りが続々と届く中、「花より団子」。春の訪れは食べ物からという方もいらっしゃるかもしれません。静岡市葵区にある老舗和菓子店では、あたたかくなる時期に合わせて桜餅など春を感じられる和菓子を取り扱っているそうで……
(大国屋製菓舗 花崎 麻由さん)
「一番人気はいつも揚げ饅頭ですが、「道明寺」という春のお菓子が売れています」
「道明寺」と名付けられたこちらの桜餅は、かつて保存食として用いられた「道明寺粉」が使われた春の人気商品。毎日多くの人が買いに訪れ、多い日では300個ほど用意した桜餅が完売することもあるといいます。早速、桜餅を買いにお店に足を運んだ人は……
(桜餅を買いに来た人)
「ちょっと季節を感じて。初めて見たので気になって買ってみました」
店の担当者も春の足音が近づくにつれて桜餅などの春らしい和菓子が売れることに期待を寄せます。
(大国屋製菓舗 花崎 麻由さん)
「あったかい時期になってきて春めいてきたので、こちらの「道明寺」を沢山購入していただければと思います」
気象台によりますと、11日は気圧の谷や湿った空気の影響で、曇りや雨となる予想ですが、この先1週間は平年より気温が高い日が多くなる見込みです。
2025.03.10