(津川祥吾 アンカー)
青山さん、アメリカの大統領選挙、トランプさんということになりました。石破首相が、電話会談で、なるべく早くお会いしましょうということを確認しました。…ということですが、世界各国の首脳が、会談を求めてくると思いますが、日本として、石破さんとしてどういったことをこれからやっていくべきでしょうか?
(政治ジャーナリスト・元日本テレビ官邸キャップ 青山 和弘さん)
やはり日本の首相にとって、アメリカの首脳との関係を築くことは、何よりもプライオリティーの高い外交課題なんですね。これは、だれが大統領であれ、だれが日本の首相であれ、やらなければいけないことなんです。
故安倍元首相も8年前、その時は、トランプ氏になるということを日本の外務省も想定していなくて、突然になったので、びっくりして、とにかく関係を築かなければ…というので11月中にニューヨークへ行ったんですね。私は、その時、安倍さんとともにニューヨークに飛んで、同行取材をしたんです。トランプタワーから出てきた安倍さんと、ちょっと話す機会があって、非常に都の時、安倍さんは外務省から反対されていたんですね。今(当時)行ってもトランプさんがどのような人かわからないし、変な話し合いになってしまったら、これは日本の国益を害するかもしれない。ただ、安倍さんはかけに出たわけです。で、その時、金のゴルフクラブを持って行ったり、「ピコ太郎」の話題を持って行って、当時、トランプタワーにはご家族もいたので、イヴァンカさんなどが、「この人は非常に信用できる」とトランプさんに言ってくれて、安倍さんとの人間関係というのが始まったんです。そういう意味では、トランプ、安倍の関係といういうのは良かったわけなんです。
今回、石破さんも同じようなことをやろうとしているのですが、懸念は2つあるんです。1つは、この前の総選挙で、石破さんは過半数を取れなかった。国民に、要は信任されなかった首相。そういう意味で政治的な基盤が極めて弱い。これは間違いなくアメリカ政府もトランプさんも知っているはずです。そういう意味で、足元を見てくる可能性がある。あと、安倍さんとの関係が良かったからこそ、安倍さんと石破さんの関係が悪かったことも…、私もアメリカ政府の関係者に聞いても、間違いなくトランプさんは知っているというんです。それがどのように影響するかというのは、まだ不確定なところがある。ただ、2人とも、巨大な日米の首脳同士ですから、そういう人間的な感情のみならず、国益を考えて関係を築くことが何よりも大切だと思います。
(津川祥吾 アンカー)
8年前、前回トランプさんが大統領になった時と、日本の首相が安倍さんと石破さんと…当然、個性が違うわけなのですが、トランプさん自身、前回、1期目と、今回の2期目というのでしょうか、ここはどのように違いを考えていますか。
(政治ジャーナリスト・元日本テレビ官邸キャップ 青山 和弘さん)
1期目は、あのトランプさんでも、例えば、国防長官にはマティスさんという軍では非常に尊敬される有能な方を据えました。また、副大統領もペンスさんという敬けんなキリスト教信者で、最後、仲たがいしてしまったのですけれども、そういう人たちが周りをある程度固めたり、苦言を呈したりしていたのですが、今回は、そういった人たちがみんな離れてしまって、ますますトランプ食が強まる。「復しゅう」が2期目のテーマですから、そういった中で暴走する懸念もある。そういった中で向き合っていかなければいけないということだと思います。
(津川祥吾 アンカー)
石破さんは安倍さんとはタイプが違いますけれども、日本の国益をしっかりと守るために…と言っていいかもしれませんけれども、日本とアメリカの関係、個人的なパイプを含めてしっかりと構築する必要がありそうです。
(徳増 ないる キャスター)
ここまで、トランプ次期大統領と日本の関係についてお伝えしました。
2024.11.07