「every.しずおか」コメンテーター、津川祥吾さんの取材です。今、静岡・沼津市で自動運転バスの実証実験が行われています。津川さんは、国会議員時代に国土交通省の大臣政務官を務め、自動運転についてもお詳しいということですね。
(津川 祥吾さん)
22日、乗ってきました。ご覧下さい。
(津川 祥吾さん)
「今から自動運転バス、こちらに乗車してみたいと思います」
この実証実験は、県が民間企業と連携して進めているプロジェクトで2023年、5回目となります。沼津駅と沼津港の間、約2.2キロを往復します。
(津川 祥吾さん)
「今回の実証実験の目的は?」
(県 建設政策課 未来まちづくり室 増田 慎一郎 室長)
「この都市部の中で駅から港の重要路線を自動運転車両で走行しようと実証実験を毎年進めています。その中で今回は”信号協調”信号があと何秒で赤になるか、そうするとどのくらいで停止するのかなどを判断しながら動いている」
(津川 祥吾さん)
「特別の装置を信号機に設置しているということですね」
(県 建設政策課 未来まちづくり室 増田 慎一郎 室長)
「そうです」
駅と港を結ぶルートにはバス路線があり、観光面で重要な役割を担っていますが、現在、ドライバー不足が深刻な問題となっています。今回の実験では自動運転レベルは「レベル2」の段階で運転席にはプロのドライバーが座り、運行を見守ります。
通行量が多い交差点を右折する場面に差し掛かりました。
(津川 祥吾さん)
「対向車線の直進車は誰が判断する?」
(県 建設政策課 未来まちづくり室 増田 慎一郎 室長)
「この車が判断します」
(津川 祥吾さん)
「遠くの車両も認知している?」
(県 建設政策課 未来まちづくり室 増田 慎一郎 室長)
「150mぐらいはレーダーが150mは見えている」
(津川 祥吾さん)
「その車両が何キロで走っているかもわかる?」
(県 建設政策課 未来まちづくり室 増田 慎一郎 室長)
「はい、ある程度は…」
約20分で沼津港に到着です。乗った直後の感想は…
(津川 祥吾さん)
「ゆっくりだったので、そういった意味では安心感がありましたよね、きょうは非常に天気が良かったので観光客が乗っても喜ばれるのではというのが第一印象」
バスを降りたあと、ドライバーに話を聞きました。
(津川 祥吾さん)
「プロのドライバーからとして乗ってどういう感想」
(伊豆箱根バス 鈴木 涼さん)
「画期的な車両だと感じました、普通に運転するよりは圧倒的に楽に感じます」
(津川 祥吾さん)
「自分が運転した方が上手いと感じますか?」
(伊豆箱根バス 鈴木 涼さん)
「それは正直思いますね」
(津川 祥吾さん)
「その辺はまだまだ精度が向上していかないといけないということですか?」
(伊豆箱根バス 鈴木 涼さん)
「そうだと思います」
(スタジオ解説)
実験に使われている車両、VTRで「ゆっくりだった」という話がありましたが…
(津川 祥吾さん)
「グリーンスローモビリティ」
・8人乗り・電気自動車
・メリット環境に優しく小回り効く
・デメリット 公道では低速
県が行っている自動運転の実証実験、5年前から3か所で実施しています。自治体が力を入れる理由は?
(津川 祥吾さん)
・バスのドライバー不足・過疎地域などでの高齢者の移動支援
10月は松崎で実証実験があり、これは過疎地域での移動支援が目的でしたが、今回の沼津は、都市部と観光地を結ぶ路線のドライバー不足解消が目的ということですね。
(津川 祥吾さん)
ただ今回は、ドライバーが乗っていましたね、これはまだレベル2、ドライバーが必要。
レベル4が自動運転、将来を見据えた取り組みもしていたそうですね
(津川 祥吾さん)
・仲見世商店街に設けられた遠隔コントロールセンター
・ここでバスに装着されたカメラやレーダーから画像など様々な情報が送られてくる
・万が一の時には遠隔操舵も
・今回は安全の監視、将来的には、バスは無人でここから複数台のバスを監視
・2人で5台程度のバスを運行できればと話していた
今回、沼津駅というかなり交通量が多い場所で実験をしたのはなぜですすか?
(津川 祥吾さん)
沼津駅では高架事業が始まっている、市の担当者に話を聞いてきました。
(津川 祥吾さん)
「(自動運転バスで)将来的にはどういったイメージを描いていますか?」
( 沼津市まちづくり政策課 遠藤 重由 課長補佐)
「沼津駅周辺は鉄道高架事業もありまして、特に中心市街地を“人”中心の街づくりということで進めていて、自動運転バス、路線運転バス、タクシーなど公共交通をトランジットモール化を構想に描いている」
(津川 祥吾さん)
「一般車両がどんどん来るのではなく、公共交通が集まり、歩くのが大事な街づくりということですね」
今後、実用化に向けての課題は?
(津川 祥吾さん)
・安全面
県では早ければ、来年度、再来年度にもという話もあるそうですが?
(津川 祥吾さん)
・クリアする課題は多いが…
・それだけ、ドライバー不足、過疎化の問題が深刻なのでは。
2023.11.23