国交省は10月20日、リニアが東京ー大阪間で全線開業後、東海道新幹線の静岡県内の駅に停車する回数が1.5倍に増えた場合、静岡県には10年間で1679億円の経済効果があるなどと試算する調査結果を発表しました。
一日に停車する本数は、静岡駅が27本増えて80本になるなどとしていますが、例えば、1時間あたりの「ひかり」の停車本数など詳細な試算は示されませんでした。
川勝知事は、夏をめど、としていた調査結果の公表が秋にずれ込んだことに加え、その内容についても「お粗末だ」と批判しました。
(川勝知事)
「新幹線の静岡県における停車回数が、約1.5倍に増えた場合にどうなるのか。そうすると1.5を掛けるわけですよね。この計算は何年生でできるでしょう。小学生でもできますか。そうしたことを10か月やられてきたことにお粗末であきれている」
その上で、新幹線のダイヤを決めるのはあくまでJR東海だとして、国交省の調査結果に疑問を呈しました。
( 川勝知事)
「JR東海は民間の会社。ダイヤについて国が決めることはできない。ダイヤについて県民を喜ばせるようなことを言えないことはすぐにわかるはず。1.5倍停車回数が増える見出しが躍るようなことになったのは、国交省として、なんという仕事をしているのか」
川勝知事は国交省の説明を受けた上で、今後の対応を判断するということです。
2023.10.23