静岡県民に読んでほしい本を書店の店員や図書館員が選ぶ、「静岡書店大賞」が発表されました。2024年は、4部門中の3部門で県内出身の作家が受賞。そして、ご出演の岡田真理さんの作品が大賞に輝きました。
県民に「本の素晴らしさ」を伝えようと、2012年から始まり、12回目を迎えた「静岡書店大賞」。3日、授賞式が静岡市で開催されました。2024年は、県内の書店の店員や図書館員など計590人の投票により、県民に読んでもらいたい本が4部門で選ばれました。
児童書・新作部門で大賞に選ばれたのは、鈴木まもるさんの『火の鳥 いのちの物語』です。幼い頃から憧れだった手塚治虫さんの原作を絵本にしたこの作品は、いのちの大切さが、優しい絵とともに、わかりやすく描かれています。
「映像化したい文庫」部門の大賞には、静岡市出身で植原翠さんの作品『おまわりさんと招き猫秘密の写真とあかね空』が選ばれました。用宗や焼津、清水などが舞台として描かれています。
(映像化したい文庫大賞 植原 翠さん)
「静岡にお住いの皆様にとって、なじみ深い風景を楽しんでいただくことはもちろん、県外の方に向けても、静岡の魅力を伝えていけたらと思っております」
そして、小説部門の大賞に輝いたのは…。「everyしずおか」のコメンテーターでもある岡田真理さんのデビュー作『ぬくもりの旋律』。主人公のスポーツ記者が、家族や仕事の問題に直面しながらも、前を向いて歩み続けようとする姿が描かれていて、「出会い」が織りなす奇跡にぬくもりを感じられる作品です。作品の中には、身延線の竪堀駅や富士山、朝霧高原が登場するなど、故郷に対する想いも込められているこの作品。
(小説部門大賞 岡田真理さん)
「私自身も、実際、完成したときに、こういうあたたかい物語を自分でも書けるんだな~と」「自分自身を再発見した感覚もあって」「静岡のあたたかいやわらかい雰囲気が、私にこの小説を書かせてくれたんだなと改めて実感しました」
岡田さんは、既に次回作にとりかかっているということで、次回作にも期待が集まりそうです。
2024.12.04