2024.07.18

いよいよ19日開幕!鈴鹿8時間耐久ロードレースへ2度目の挑戦…牧之原市のバイクショップチームに密着(静岡)

ニュース 7月19日に開幕する鈴鹿8時間耐久ロードレース。この大会に2023年、静岡・牧之原市にある「バイクショップ」がチームを作り初挑戦。見事完走しました。そのチームが2024年2度目の挑戦権を獲得。更なる躍進を誓い、大会に掛ける思いに密着しました

7月19日に開幕する鈴鹿8時間耐久ロードレース。この大会に2023年、静岡・牧之原市にある「バイクショップ」がチームを作り初挑戦。見事完走しました。そのチームが2024年2度目の挑戦権を獲得。更なる躍進を誓い、大会に掛ける思いに密着しました。

日本最大級のバイクレース、“鈴鹿8時間耐久ロードレース”。最高時速は300キロ!2023年、その大舞台に、牧之原の小さなバイク屋さんが初出場を果たしました。「ゲズンハイトレーシング」です。

牧之原市のバイクショップゲズンハイト。オーナーの伊藤さんは中学から鈴鹿8耐にあこがれ続け、2023年、チームの監督として初出場。初めてで8時間の長丁場を完走するのは難しいといわれながら、最後まで走り切ったのです。

(ゲズンハイト オーナー 伊藤さん)
「入っている客の数、熱気、レースが長いので天候の変化、いままで出てきたレースとは全く違った。また来年チャンスがあればいいチームを作り上げて挑戦したい」

あれから1年、予選を勝ち抜き再び鈴鹿への切符を手にしたと伺い、お店を訪ねてみると…。

既に2024年のマシンを仕上げている最中でした。エンジンはメンテナンスに出し、まだ手元にも届いていない状態。ほとんどのパーツが外れたままです。と、そこに、待ちに待ったエンジンが到着。

(ゲズンハイト オーナー 伊藤さん)
「これ絶対に落とさないように」

ここで壊れたら、もうレースには間に合いません。スタッフ総動員で慎重に運びます。車体に取り付け、バイクは順調に仕上がっている様子。2023年、鈴鹿に出たことで、周囲からの反響も大きく、2024年は更なる躍進に向けチームが一つになっているといいます。

(ゲズンハイト オーナー 伊藤さん)
「おじいちゃん、おばあちゃんなど、いままで話したことのない人に『去年すごかったね』『今年も出るんだね』と言われる世界選手権だけあって、みなさんに知ってもらえたと思う」

そして、2024年もう一つこだわりたいのが「結果」。

(ゲズンハイト オーナー 伊藤さん)
「じゃあいきまーす」

1秒でも時間をロスしないため、タイヤ交換などピットでの作業をスムーズに行おうと、駐車場で猛練習。工具も自分たちで加工して使いやすいようにしていました。これはタイヤをスムーズに取り付けるため、ホイールの穴の位置に合うように金具を溶接して加工。すると…。

(ゲズンハイト オーナー 伊藤さん)
「おお!行けた」

これだけでも10秒近く時間が短縮できるそうです。

(ゲズンハイト オーナー 伊藤さん)
Q:手ごたえはありそうですね?
「手ごたえはちょっとありそう、まだ全力ではないはずなので」

レースに向けた準備は順調…しかし。

(ゲズンハイト オーナー 伊藤さん)
「鈴鹿8耐をやる上で必要なのはチーム力と資金、スポンサーの話をしなければならない」「約1200万円ぐらい予算が必要だが、きのうの時点で確認できたのが380万円ぐらい」

そう、実はレースをやるのにはとてもお金が必要なのです。バイク以外にもメンテナンス費用、参加費、タイヤ代に滞在費など1000万円以上になります。そのため、暇さえあれば、新たなスポンサーを求めて会社を巡っています。

(ゲズンハイト オーナー 伊藤さん)
企画書を何部も持って回る?常に車に入れておいて行けるときには行く************

この日、伊藤さんが訪れたのは地元の後輩が社長を務める牧之原市内の建設会社。

(ゲズンハイト オーナー 伊藤さん)
「2年連続で(鈴鹿に)出場することになった、牧之原の星としてね」

(ゲズンハイト オーナー 伊藤さん)
「どうしても資金が必要で、去年よりは資金圧縮したが、ことしも結構かかる」「みなさんにすごく喜んでもらっているので、ことしは去年よりも増額してもらいたい」「日本トップクラスというとすごいと思うし、ライダーも地元の選手で、そこが応援したくなる」

なんとか無事に支援してもらえることに。さらに、お店の隣で田んぼの世話をする農家の方にも、遠征でスタッフが食べるお米の支援をお願いするなど、大変です。

(地元の米農家)
「いいよ俺が援助してやるよ」

(ゲズンハイト オーナー 伊藤さん)
「ありがとうございます、それだけでもすごく助かる」

こちらも気持ちよく支援してもらえることに。

(ゲズンハイト オーナー 伊藤さん)
「無償で30キロいただきました、めちゃくちゃ助かります」

(地元の米農家)
「やっぱりいいじゃない頑張っているみたいだし」

周囲の応援を受け、15日の夜にようやくマシンも完成。集まった資金はこれまで850万円と足りてはいませんが、支援してくれた方々の思いを背負い19日、いよいよ鈴鹿8耐に挑みます。

(ゲズンハイト オーナー 伊藤さん)
「まずは何事もなく8時間コース上にとどまることが目標」「転倒を除き去年のようなレースができれば確実に順位は狙えると思うので、楽しみも半分半分」

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