【リニア】JR東海・丹羽社長が県庁訪問し鈴木知事とトップ会談…約8か月ぶりの対話で何が?(静岡)

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静岡 2025.01.30 17:03

30日、JR東海の丹羽社長が静岡県庁を訪れ、鈴木知事とトップ会談を行いました。リニア問題をめぐり、JR東海から県に伝えられた内容とは?

(永見 佳織 アナウンサー)
「午後4時過ぎです。JR東海の丹羽社長が鈴木知事との面談のため、知事室に入っていきます」

午後4時20分ごろから県庁の知事室を訪れたJR東海・丹羽俊介社長。鈴木知事と2024年6月以来、約8か月ぶりのトップ会談が行われました。

会談は、冒頭のみ公開され、その後は、約30分間、非公開で行われています。今回は、丹羽社長から面会を依頼したということですが、何が話し合われているのでしょうか。

前回の“トップ会談”は和やかな雰囲気で行われ、リニア問題について、鈴木知事が、「大井川の水資源の確保」や「南アルプスの環境保全」などへの対応を求めたほか、「静岡空港の新駅構想」についても話題が上がりました。

(JR東海 丹羽 俊介 社長)
「空港の付近の新幹線の新駅というのは課題が色々とあるが、静岡県さんの考えを受け止めながら対話をすることが大事だと。対話をしていきましょうということで申し上げた」

(鈴木知事)
「こちらからの対話に対して真しに受け止めるということなので、これから長期の話になると思うが、話し合いの場が持てればいいかなと」

2024年5月の就任以降、”リニア問題”に積極的な姿勢を示してきた鈴木知事ですが…。県がJR東海に求めている水資源や環境保全に関する28の対話項目については、4項目の対話が完了し、残りの24項目は、引き続き県の専門部会で、協議が進められています。鈴木知事の“スピード感”に注目が集まる中、年頭の会見では…。

(鈴木知事)
「いままでの時間的な状況をみると、24項目を一気に処理するのはなかなか難しいと感じを受ける」「流域の関係者の皆さまの説明や理解も必要になってくる」

県の専門部会での協議などに時間がかかることを踏まえ、未解決の24項目について、「年内での対話の完了は難しい」との見方を示していました。

こうした中、29日、大井川流域の市長や町長が国土交通省を訪れ、国の積極的な関与を求める要望書を手渡しました。要望書には、水資源への影響に対するリスク管理や水資源に影響が出た際の補償などについて、国がJR東海に指導するよう求めました。

(島田市 染谷 市長)
「しっかりと私たちの話し合いが後世に伝わるような形で国の関与を残したいという思いがあって、JR東海への徹底した指導をお願いしたいと」

依然、着工のめどが立たないリニア新幹線の静岡工区。30日のトップ会談を経て事態は進展するのでしょうか。