静岡市で、27日、将棋の注目対局が。それは…対局時間の長さから「将棋界で一番長い日」と呼ばれている「A級順位戦最終局」。あの藤井聡太七冠が持つ「名人」タイトルへの挑戦権争いです。
26日、前夜祭が行われたのは、対局の会場となる「浮月楼」。抽選を突破した多くの将棋ファンが詰めかけました。
(ファン・東京から)
(チケット取れて)やった!という感じでした」「A級棋士の方が勢ぞろいして身近に話が聞けるのはよい機会」
(ファン・兵庫から)
「(浮月楼は)間近で直接話が聞けることがよい」「対局以外の話が聞けるので楽しい」「浮月楼が素敵。帰る時はランチもして。静岡は大好きで」
中でも、多かったのは、やはり…。
(ファン・岐阜から)
Q.お目当ては?
「もちろん藤井聡太さんが見たいし」「全部好きです。かっこいいとかかわいいとか全部持ち合わせていて素晴らしい」
(ファン・東京から)
「お目当ては藤井聡太名人の解説です」「プロがうなる将棋を指されるのが本当に引かれる」
前夜祭が始まると、挑戦権を争う棋士が登場。盛大な拍手で迎えられます。この対局で勝てば藤井七冠への挑戦権が得られる佐藤天彦九段。
(佐藤 天彦 九段)
「今回は、自分にとってもいい状況で来ることができて、のびのび指せればと思っている」
会場に集まった90人のファンは、立会人やゲスト棋士らと食事を楽しむと…挑戦者の決定を待つ藤井七冠が登場。ファンのスマホが一斉に藤井七冠へ向けられます。そんな藤井七冠、実は…。
25日、大阪で行われた将棋の八大タイトル「叡王」の挑戦権をかけた対局で破れ、全タイトル独占の「八冠」復帰を逃したばかり。体調不良も心配されていましたが…。
(藤井 聡太 七冠)
「数日前からの、どの調子が良くなかったが、きのうと比べると良くなっていると感じている」
体調は回復しているようで、ファンも安ど。最終局の見どころを聞かれると…。
(藤井 聡太 七冠)
「挑戦権争いも残留争いも盛り上がる状況で最終戦を迎えた。どの将棋も中盤の捻じりあい長く続くのではないかと期待している」
そして、迎えた最終局。午前9時、対局がスタート。「大盤解説会」が行われる会場には、約500人のファンが詰めかけました。
(ファン・浜松市から)
「藤井聡太名人が解説をするということで、それが目当てで来た」
(ファン・静岡市葵区から))
「彼にしか見えていないことがあると思うので、その見方を少しでも聞きたい」
そして、午後3時過ぎ。藤井七冠が登場。戦局を分析し、展開を予想する
藤井七冠の解説に、会場の将棋ファンたちが興味深く耳を傾けました。また、解説の合間にはこんなやり取りも。
(解説者)
「千田先生、何を食べているんですかね」
(藤井 聡太 七冠)
「それは、次の差し手を当てるより難しい」
対局に決着がつくのは、深夜から未明になる見通しで、「大盤解説会」も、対局が終了するまで行われる予定です。
2025.02.27