静岡市内で飲食店を経営する男性の遺体が損壊、遺棄され男女3人が逮捕された事件で警察が押収したワゴン車から血液反応が確認されたことが新たにわかりました。遺体の遺棄に使われたとみられるワゴン車は遺棄後、清掃業者に出されていたということです。
事件のきっかけは10月2日 警察への電話でー
(仁藤さんの母親)
「息子と連絡がとれない」
行方不明になったのは静岡市内で複数の飲食店を経営する仁藤貴之さん(当時30)10月、自宅にはパトカーと警察官の姿がありました。そして7日、仁藤さんの遺体を損壊・遺棄したとして男女3人が逮捕されました。
死体損壊・遺棄の疑いで逮捕されたのは静岡市葵区の会社役員の鈴木聖人容疑者(31)と飲食店店長の三宅涼馬容疑者(27)静岡市清水区のアルバイト店員の女(19)の3人。
警察によりますと3人はことし6月ごろから10月ごろまでの間に仁藤さんの遺体を損壊し遺棄した疑いがもたれています。
ワゴン車から血液反応 車で遺体を遺棄か
捜査関係者によりますと遺体は6月下旬ごろに遺棄され、燃やされたとみられ警察が関係車両であるワゴン車を押収しカーナビ記録を確認したところ藤枝市の山中で遺体を発見したということです。
また、捜査関係者によりますとワゴン車は仁藤さんを遺棄したとみられる後、県中部地区の清掃業者に出されていました。その後、車を調べたところ車内から血液反応が確認されたということです。
仁藤さんの身にいったい何が、近隣住民は…
(近隣住民)
「ことし夏ぐらいまで見ていたがそれ以降に急に見なくなりどうしたのだろうと話をしていた」
静岡市の繁華街などで複数の飲食店を経営していた仁藤さん
逮捕された3人とは知人同士で鈴木容疑者は仁藤さんの会社で役員を務め、三宅容疑者は鈴木容疑者の経営する飲食店の店長、19歳の女は鈴木容疑者らが経営する飲食店でかつてアルバイトとして働いていたといいます。
仁藤さんと鈴木容疑者を知る人は…
(仁藤さんと鈴木容疑者を知る人)
「鈴木容疑者を逮捕前日に見かけた。仁藤さんが指示役で鈴木容疑者が“キャッチ”の統括をする上司と部下のような関係だった」
仁藤さんの家の前で会うたびに挨拶を交わしていたという男性は度々、仁藤さんが鈴木容疑者らと一緒にいるところを目撃していました。
(仁藤さんらを知る人)
「通常は1人で暮らしていたと思うがしばしば外で2人くらいはよく待機していた。『また子分みたいなの連れてきた』と思っていた。『また新しい舎弟を連れてきたな』と、2人とも仁藤君に対しての部下だと思っていた」
仁藤さんと最後に会ったのはことしの5月下旬だといいます。
(仁藤さんらを知る人)
「最後に5月20日に3人で店に来て『今から京都にいってきます』など言ってそれが最後」
その後、姿を見なくなったといいますが、10月1日まで洗濯物が干しっぱなしであることに異変を感じていました。
仁藤さん自宅付近の防犯カメラの映像
母親が警察に連絡した10月2日、自宅前にはパトカーや警察官の姿がありました。その後、複数の捜査員が捜査を開始。それから2か月が経った7日、警察は発見した遺体の身元の特定や押収した車両などの捜査から3人の逮捕に至たりました。
警察は、仁藤さんと3人の間に何らかのトラブルがあったとみて殺人容疑も視野に捜査しています。
2024.12.10