2025.02.27

【静岡県内初】「電動キックボード」の“シェアリング”浜松市でスタート…先行都市ではルールとマナー周知で課題も

ニュース 静岡県内初となる「電動キックボード」のシェアリングサービスが浜松市で始まりました。新たな移動手段として普及が期待されますが、すでに導入している都市ではルールとマナーの周知が課題となっています。

静岡県内初となる「電動キックボード」のシェアリングサービスが浜松市で始まりました。新たな移動手段として普及が期待されますが、すでに導入している都市ではルールとマナーの周知が課題となっています。

26日、浜松市で開始されたのが、県内初となる「電動キックボード」のシェアリングサービス「LUUP」です。

「電動キックボード」を借りるのは、浜松市の中心部に約50か所設置された「ポート」とよばれる駐輪場。スマートフォンのアプリで事前予約するか、予約なしでも車両のQRコードを読み取り目的地のポートを設定すれば、利用することができます。料金は1回50円、1分当たり15円が加算される仕組みです。

(岡井 大輝 社長)
「移動する際の快適さが少し上がるだけで、あまり行かなかった場所まで人々が足を運んでくれるようになる」「地元の方々にこそ、より地域の魅力を再発見してほしいというのが1点。2点目が、浜松に来るビジネスマンや観光客に、より浜松の魅力を知っていただくために使っていただければと考えています」

公道で「電動キックボード」に乗れるのは16歳以上で、時速20キロまでしかスピードが出ない…などの基準を満たせば、免許なしで運転できます。電動キックボードのシェアリングサービスは、東京や大阪など11の都市で導入されていますが、ルールとマナーの周知に課題も…。

(西尾 拓哉 記者)
「安全に運転すれば便利な『電動キックボード』。新たな移動手段として普及が期待されますが、危険な走行などのトラブルが問題となっています」

白れは、JAFが公開している「電動キックボード」と歩行者が衝突する実験動画です。

脳や頭蓋骨への損傷が数値として示されていて、3000を超えると、非常に高い確率で重傷を負う恐れがあります。実験では、「電動キックボード」に押し倒された歩行者が地面に頭を打った時の値は、4000を超えています。「電動キックボード」の速度が速いほど、数値が高くなる傾向があります。

「LUUP」のサービスが2024年3月に始まっている福岡市。現在、市内に設置されたポートは約950か所にも上ります。利便性は高まった一方、安全面での問題が浮上しています。福岡県警によりますと、「電動キックボード」の違反で、2024年に検挙されたのは407件。そのうち、歩道を通行するなどの通行区分違反が218件と約半数を占めているということです。

そこで、「LUUP」は先週、ロードサービスなどを提供するJAF九州本部と交通安全の取り組みを進めるため連携協定を結びました。

(LUUP 岡井 大輝 社長)
「乗る人だけではなくて、歩行者や車のドライバー、多くの街に住んでいる方々が新しいモビリティと共存する中で、『危ないな』と思わないように、しっかりユーザー教育や違反者の撲滅に向けたアクションを行う」

新しい移動手段の安全な利用に欠かせない、ルールとマナー。「LUUP」は、アプリに登録する際、交通ルールのテストを受けてもらうほか、安全啓発イベントを通して、意識の向上を図りたい考えです。

この記事をシェアする