静岡県議会12月定例会は、5日から代表質問が始まりました。この中で、袴田巌さんが無罪になった58年前の事件について、県警が当時の捜査員に聞き取りを行うなど、確認を進めていることが明らかにされました。
5日から本格的に論戦が始まった県議会。代表質問で、自民改革会議の大石健司議員から、2025年度の予算編成を、どのように配分するか問われると、鈴木知事は…。
(鈴木知事)
「来年度の当初予算は、幸福度日本一の静岡県を実現するための第一歩となる予算。戦略的な政策の展開と財政健全化を両立させながら、県議会の意見を聞いて、未来に希望持てる予算を編成する」
鈴木知事は、重点的に予算を配分するものとして、少子化対策や移住定住の促進といった「人口減少対策」。企業立地の推進など「産業を牽引する活力の創造」防災減災対策や医療・福祉人材の確保による「安心安全な暮らし」の3つを掲げました。
このほか、代表質問では、静岡空港新駅の設置を目指す期成同盟会について、目立った活動が見受けられず、今こそ活性化すべきだとの質問が上がり、県側は、リニア新幹線の整備の進捗を踏まえ、状況に応じて活動していくとした上で、現状は、担当者会議として書面で情報共有しているが、今後、リアルでの会議開催を検討したいと答えました。
また、質問があがったのは、58年前、旧清水市で一家4人が殺害された事件で、袴田巌さんが無罪になり、証拠のねつ造が認定されたことに関して。今後の適正な捜査のために、県警内部で事件に関して、どのような確認を行っているのか質問されました。
これに対し、県警の津田隆好本部長は、刑事部長以下20人ほどの体制で事実確認をしていると話し、当時の捜査記録から捜査の経緯や実態の確認を進めていることや、存命する当時の捜査員、被害者が経営していたみそ製造会社の元従業員などに、聞き取りを行っていることを明らかにしました。
(県警 津田 隆好 本部長)
「58年前の事件で、過去の捜査とはいえ、やはり、いろいろ反省すべき点は」「いくつかあるのかなと思っております」
事実確認が終了した際には、その結果については、公表する方針だということです。
2024.12.05