(スタジオ)
(徳増 ないるキャスター)
あらためて今回の死体遺棄事件の経緯をまとめます。高山さん。
(高山 基彦 キャスター)
VTRにもあったように死亡した仁藤さんは5月20日頃、近隣住民に姿を確認されたのを最後に行方が分からなくなり、捜査関係者によると6月下旬に藤枝市の山中に死体を遺棄されたものと見られています。その後、犯行に使われたワゴン車は、静岡市内の業者に清掃に出されていました。10月2日になり、亡くなった仁藤さんの母親から行方不明者届が出されたのをきっかけに、警察が捜査を開始。押収したワゴン車のカーナビの記録から遺棄現場が判明。また、車内からは仁藤さんのものと思われる血液反応がありました。そして、12月7日、男女3人が死体損壊・死体遺棄の疑いで逮捕されました。捜査関係者によると、仁藤さんの遺体は焼かれた可能性があり、警察では、殺人容疑も視野に捜査しています。
(津川 祥吾 アンカー)
一般的に、重大事件の時は、警察は容疑者を逮捕して、その後、殺人で再逮捕というケースがありますが、今回のケースはいかがですか?
(コメンテーター 元東京地検特捜部 副部長 若狭 勝 弁護士)
ご指摘の通り、すでに殺人を視野において、まずは死体遺棄容疑などで逮捕する例は、最近は特に多いのですが、昔は死体遺棄容疑で逮捕して、自白を強要させて殺害というところへ結び付けていくという方法もあったのですが、今は、そういう方法は、やはり自白の強要につながるということでいけないということになっている。となると、今回も、殺人容疑の証拠も、そこそこ集まっているうえで、今回は死体遺棄容疑で逮捕したというのが自然だと思うんです。その意味では、死体遺棄・損壊容疑で調べをしていて、3人のうち誰かは少なくとも死体遺棄・損壊の罪で起訴されると…、起訴されたのちに、今度は殺人の疑いで再逮捕という可能性が、私は一番考えられうると思います。
(津川 祥吾 アンカー)
今後の捜査のポイントというと?
(コメンテーター 元東京地検特捜部 副部長 若狭 勝 弁護士)
情報によると、被害者の仁藤さんが焼かれているということもあって、焼かれてしまうと、殺害方法というのが、必ずしもしっかりと特定できないという可能性がある。司法解剖しているとは思うのです、司法解剖でも殺害方法がわからないということがあるので、そうなってくると、その殺害方法の特定、死因が何だったのかというのが、仮に3人のうちの誰かが殺人にも関与していたと言えたとしても、次の土俵においては、殺害方法、死因の特定というのが、やはりきちんとされる必要が出てくると思います。
(津川 祥吾 アンカー)
凶器などもその中に入ってくるということでしょうか?
(コメンテーター 元東京地検特捜部 副部長 若狭 勝 弁護士)
そうです。
(津川 祥吾 アンカー)
今後の捜査が待たれます。
2024.12.10